ダイヤモンドの鑑定のポイント4

ここではダイヤモンドを鑑定する際に、鑑定の専門家が注意するポイントについて紹介しています。
④Ｃｏｌｏｒ（カラー）
ダイヤモンドの鑑定において評価する部分に関して、最後に紹介するのがカラーです。カラーとは読んで字の如く色のことです。ですがダイヤモンドの色を評価するなんて聞くと、皆さんには少し不思議な感じを覚えるかもしれません。ダイヤモンドなんて殆ど全部があの光り輝く色のなのではないか、と思われるでしょう。ですけれども、一見無色透明に見えるダイヤモンドにも、実はほんの少し色が着いているのです。ダイヤモンドの色と言っても皆さんにはピンと来ないでしょう。それは何故かというと、適切な照明の下で、ダイヤモンドの鑑定に熟練した者が、幾つかのマスターストーンと呼ばれる鑑定の基準になる石との比較によって、そうしてはじめて区別がつく程度のものです。従って私達には本当に想像もつかない世界だと言ってもいいでしょう。
ところでダイヤモンドの鑑定におけるカラー、色とはどのように鑑定されるのでしょうか。皆さんはダイヤモンドの色が一体何ランクに分けて評価されているかをご存知ですか。ダイヤモンドの色はＤからＺまでの23段階に渡って等級づけされます。あの一見無色透明に見えるダイヤモンドが、その色において23ランクもの多さで評価されているのです。皆さんはご存知でしたか。そのランクの多さに驚かれたのではないか、と思います。完全な無色であるＤカラーが最も良く、逆にＺに近づけば近づくほど、ダイヤモンドの色は黄色っぽくなっていきます。
ですが実際に流通しているダイヤモンドはせいぜいＬ、Ｍ止まりだと言われています。そのランクになると、既に素人眼にも黄色味がかっているのが分かるでしょう。当然ながらDカラーに近づくほど高級ということになります。
なおダイヤモンドには、こうしたカラーの鑑定とは別に、はっきりと色の着いたものもあります。その色を見ていけば、例えばピンクやブルー、ブラウンやパープル等、さまざまな色合いのものがあります。皆さんはこうしたダイヤモンドをご覧になったことがあるでしょうか。これらは、素人の目で見ても明らかに分かる色をしています。これらのダイヤモンドはファンシー・カラーと呼ばれます。ですが色のついたダイヤモンドだからと言って決して安いものだと思ってはいけません。中でもピンクやブルーのものは稀少価値が高く、ときにＤカラーの無色ダイヤモンドを凌くほどの高い値段で取引されることもあるようです。皆さんも一度宝石店やジュエリー店でそうしたダイヤモンドをご覧になってみればよいかと思います。すると無色透明のダイヤモンドにはない、別段の輝きと気品とを感じられるかもしれません。
ちなみにここで紹介した以上の評価方法は、日本で一般的に定着しているＧｌＡシステムを基本にしたものです。ですが各々の鑑定機関によって、若干の相違があります。皆さんもダイヤモンドの鑑定に関して詳しいことを知りたければ、是非ダイヤモンドやジュエリーの専門家に尋ねてみるとよいでしょう。